「ありがとう」 素直な返事を返すと、俺は席までの短い距離を早足で歩き、苅谷が引いてくれた椅子にすわる。 誰もいない教室で、二人だけの教室で・・・ こんなに広くなった教室で、こんなにも小さくくっついている。 いままでとは違う、新しい幸せ。 こんなものが有るのかと、ドキドキが止まらなくて、もどかしかった。 「なんか悪いな俺のために・・・明日、テストなのに。」