今にも消えてしまいそうになった。 嬉しくてたまらなくて、変な感情が、暴れ出しそうになる。 ボロボロだった俺の心は荒太によって欠落なく縫い合わされて、溢れていた体液を押し戻してゆく。 もう少しだけ味わいたかった余韻を胸に、男子たちの視線を背中に感じ続ける。 いま彼らは何を考えているだろうか。 震えながらも、俺は前へ前へと進んでいく。