苅谷は無理に笑う俺の顔を見ると、溜まっていた涙をこぼしてしまった。 淡いブレザーに黒いシミをつくる。 「・・・無理しちゃだめだよ・・・・・・」 鼻声で訴えかけ、苅谷は俺の胸元を握りしめたまま顔をうずめた。 このまま、『大好き』と言ってしまいたい。 ふとそんな感情が頭をよぎる。 「ぐすっ・・・・・・ひぐっ・・・」 寂しげにすすり泣いてしまう苅谷を見ていると、そんな気持ちは失せてしまった。 今は、そんなときじゃない。 今は、お互いに支え合いたいんだ。