目的地につくと、予想通りに風が吹き込み、俺の前髪をオールバックにしてしまった。 よく見ると、こんな冷え込む場所なのに、誰かが俺より早く居場所を確保していた。 そいつは残り少ない落ち葉をくるくるとひねり、三角座りで小さくまとまっている。 その人が長い髪を耳にかけると、苅谷の懐かしい顔が覗けた。 懐かしい姿に思わず口元が緩む。 だけど苅谷の顔には笑顔はなく、俺の存在にはなかなか気付かない。