最近ではこの流れが定着してしまった日常も、今日になって一つだけ変わった事があった。 教室入ってすぐの席に、珍しく苅谷の可愛らしいカバンがひっそりと置かれていたのだ。 やっと苅谷の長い休みがあけたようだ。 俺は機嫌よくつるっつるの地面を踏みしめた。決して元気になったわけでも、開き直ったわけでもないけど、ただ嬉しかった。 この学校にいるはずなんだ。 久しぶりに、あの笑顔がみたい。