保健室の扉を叩くと、返事はなかった。 単に意識の薄い俺の耳が麻痺していたのか、本当に誰もいないのか・・・ 考えながら扉を引くと、からっぽのベッドと、独特の薬品の香りが体を漂った。 一歩踏み入れると、ストーブのよく効いたガス臭いと暖かさが俺に押し寄せる。 誰もいないのをいいことに、体温計を片手にベッドに潜り込んだ。 白いシーツが黒い肌とミスマッチしている。俺には似合わない布団を肩まで被ると、ひんやひとした体温計が脇を中心に俺の体温を奪う。