諦めて俺は 焼きそばパン と コーヒー牛乳を購入した。 見事な負け戦は観客ゴリラもわかっていたらしく、ヤジは適当にあしらった。 用のなくなった購買部を後にして、俺は屋上へと向かう。 コーヒー牛乳に備え付けられたストローを紙パックに差して、中身が溢れないようにゆっくりと吸いながら、屋上への階段を一段飛ばしで登っていった。 屋上への扉を目の前にして、一つ深呼吸をしてみた。 この扉の向こうは楽園が待っている。