「あの、私一人で…!!」



私は慌てて男性に言った。



「いや、二人の方が負担も軽いし…俺今暇だからさ」



私の慌てようが面白かったのか、少しだけ口調が軽くなった。



「でも…!」



見ず知らずの人に書類拾わせるわけには…



「いいんだよ、俺がしたいからやってんだし」



そう言いながら、男性はサッサッと書類を集めあわせる。



男性の周りは白い紙じゃなくてモノクロタイルの床が見えている。



私の周りは…まだ白い絨毯状態。



やばい、急がなきゃ…!!



スピードを上げようと息を大きく吸った瞬間。



肩に、さっきの温かさを感じた。



ビクッ!!