わたしは、心臓が張り裂けそうなくらいドキドキしながら、センセからのメールを開いた

呆れてるかな?

それとも我儘を言うなら、『デートはナシ』っていうメールだったりして

震える指先で、画面が小刻みに揺れる

『次の日も部活の練習があるから、日曜日の朝早くに帰るようになるけど。それでいいなら、一緒に居よう』

センセからの優しいメールに、わたしは思わず涙が溢れた

嬉しいです、センセ

センセと一緒に朝までいられるなんて…夢みたい

ううん…夢よ

現実に引き戻されたくない

このまま幸せな夢の中で、ずっと過ごしたい

『センセ、ありがとうございます。すごく嬉しいです』

絨毯の上にぽたりと涙が一粒落ちていく

センセ、好き

どうしようもなく、センセが好きです

『僕も、嬉しいよ。さくらと過ごせるのかと思うと、土曜日が待ち遠しいよ』

センセの返事を読んで、わたしはぎゅうっと携帯を抱きしめた

幸せ

センセ、出会えて…わたしは良かった

センセにわたしの気持ちを伝えて良かった

センセにとってわたしとの関係は本気じゃなくてもいい

センセの本命じゃなくてもいい

ただセンセと一緒に過ごせる時間を、少しもらえれば……

センセの恋人になれなくても、センセに恋人がいても…わたしにほんの少しセンセの時間をわけてもらえれば、それだけでいいの

それだけで……満足……