「俺さ……ずっと、希咲が家で“居場所”を見付けられないなら、俺が希咲の居場所になりたいって思ってた」


「え?」


「だけど……やっぱり、希咲には家でも笑ってて欲しいから、希咲がおじさん達と向き合えて本当に良かったって、心から思ってる」


優しい笑みを浮かべる凪兄に、胸の奥がキュッと締め付けられる。


こんな風に、いつもあたしを見守って包み込んでくれる彼の事が、本当に好きだって思う。


「でも本音を言うと、俺はいつも希咲の中の“一番”でいたい……」