愛の雫

「な、凪に……」


「希咲に何してるんだよっ!?」


凪兄の顔が見えたかと思うと、彼は泰人の体をあたしから引き剥がした。


「何すんだよっ!?」


「それはこっちの台詞!希咲に何してんの?」


「お前には関係ねぇし!っつーか、付き合ってんだから別にイイだろ!」


「希咲は嫌がってるように見えたけど?」


「はぁっ!?」


怒鳴り散らす泰人に、凪兄は冷静に言葉を返し続ける。


「彼女だって言うなら、もっと大切にしろよ!」