愛の雫

「……噛みやがったな」


泰人はあたしを威嚇(イカク)するかのように睨み付けながら、低く唸(ウナ)るように言った。


「ごめ……」


「ふざけんなよっ!!」


そう言いながら振り下ろされた泰人の拳から咄嗟に逃れると、彼の手はあたしの後ろにあった木に当たった。


「逃がさねぇっつーの!」


泰人はすかさずあたしを捕まえ、木に押さえ付けた。


「何すんのよっ!!」


必死に抵抗していると、彼があたしのスカートの中に手を滑り込ませた。