愛の雫

凪兄の家に行くと、彼が笑顔で迎え入れてくれた。


「今、風呂沸いたから入って来れば?」


「希咲ちゃん、先に入っておいでよ!……あっ!!」


奈緒ちゃんはあたしを見ながら言った後、何かを思い立ったように声を上げて微笑んだ。


「せっかくだし、今日は一緒に入っちゃおっか!」


「えっ?」


「はい、決まり!希咲ちゃんに拒否権はないからね!あたし、着替え取って来る〜!」


強引に決めた奈緒ちゃんは、明るい笑顔を残してバタバタと二階に上がった。