愛の雫

奈緒ちゃんの言葉は、すごく嬉しかった。


いつもの自分(アタシ)なら、きっとその誘いに飛び付いていたと思う。


だけど、今日はパパと過ごすべきなんじゃないかと思えて…


「でも……」


あたしが躊躇しながら小さく零すと、パパが口を開いた。


「希咲、行っておいで」


「え?」


「奈緒ちゃんとゆっくり出来る事なんて、滅多にないだろう?それに、パパとはこれからいつだって話せるんだから」


パパは穏やかな口調で話し、優しく微笑んだ。