「『何で』って……。泰人を紹介したのは絵里香なんだし、二人が別れちゃったら責任感じちゃうじゃん……。それにお似合いだと思ってるから、ずっと仲良しでいて欲しいもん♪」


甲高い声で話し終えた絵里香は、あたしに同意を求めるかのような視線を向けた。


「で、でも……」


「希咲だって、本気で別れたいとか思ってないんだよね?」


「え……?」


「喧嘩にでもなって、ちょっとムカついただけなんでしょ?」


絵里香は、有無を言わせないような笑みを見せた。