愛の雫

「それより、すぐに気付いてあげられなくてごめん……。俺がもう少し早く気付いてれば、こんな事にはならなかったかもしれないのに……」


「そんなっ……!」


「乃依から、希咲ちゃんとさっきの奴らが知り合いだって聞いてたから、てっきり話し込んでるだけだと思ってたんだ……」


顔に悔しさを滲ませた店長の眉間に、益々深いシワが刻まれた。


そんな彼を見ていると、申し訳なさが込み上げて来る。


「店長のせいじゃないですよ……。だから、そんな顔しないで下さい……」