「もう!ちゃんと見張っててって言っ……!」


「ゲストが登場したんだって!」


不機嫌な口調の絵里香の言葉を、金髪の男の明るい声が遮った。


「やっと来たぁ〜!」


いつもの口調に戻った彼女が笑ったのが雰囲気でわかった後、聞き覚えのある声があたしの耳を通り抜けた。


「き、さきちゃ……」


その震える声に驚いたあたしは、痛みを忘れて目を開いていた。


「……朋子?」


あたしの視線の先には、足をガクガクと震わせながら立っている朋子がいた。