愛の雫

「昨日、アイス食べに行ったんだけどさぁ……って、ちゃんと聞いてる?」


昨日の出来事を話していた絵里香は、不服そうに唇を尖らせながらあたしを見た。


「聞いてるよ」


口元が引き攣りそうになるのを堪えて笑顔で答えると、彼女が満足そうな笑みに戻って話を続けた。


「でね、絵里香は絶対にチョコが食べたかったんだけど、まぁ君が『ストロベリーにしとけ』って言ったのぉ〜……」


「うん、それで?」


続きを聞いて欲しそうな絵里香を、とりあえず促してみた。