愛の雫

学校名が入った部活用のトレーナーを着た早苗を、直視出来なかった。


そんな自分が情けなくて、益々憂鬱な気持ちになってしまう。


「何でもないよ。まぁ理由があるとしたら、春休みの課題に追われて勉強ばっかりしてるから、とうとう脳みそがヤられちゃったのかもね……」


おどけたように顔をしかめてみると、早苗は楽しそうな笑い声を上げた。


本音を誤魔化せた事に安堵したあたしは、彼女に気付かれないように小さなため息を落とす。


そして、性急(セイキュウ)に身支度を整えた。