愛の雫

「凪兄……」


視線の先にいる凪兄を見たあたしから、小さな声が零れた。


「噂をすれば何とやら、だね♪」


早苗はあたしに耳打ちをして、彼に笑顔を向けた。


「お久しぶりです、秋山先輩！」


「早苗ちゃん！？うわっ！！久しぶり過ぎて、全然わかんなかった」


凪兄の言葉に苦笑した早苗は、あたしをチラッと見てから微笑んだ。


「あたし、ここで失礼します」


「えっ！？」


早苗の言葉に驚いたあたしは、思わず声を上げた。