愛の雫

「凪兄は部活とバイトで忙しいみたいだし、あたしもバイト三昧だから滅多に会う事なんてないもん。まぁ会っても説教されそうだし、別に会いたくもないけどね……」


「またそんな事言って……。本当は、秋山先輩に会えなくて寂しいくせに……」


「そんな訳ないじゃん!」


あたしは早苗の言葉を一蹴(イッシュウ)するように言って、淡々と続けた。


「てか、帰って来るハズだった奈緒ちゃんはバイトが休めなくて、まだ帰省してないみたいだし……。凪兄の事なんかよりも、そっちの方が寂しいよ……」