愛の雫

ここで働けて良かったと思えるのは、こんな瞬間だ…。


乃依さんだけじゃなくて、ここにいる人達は皆、本当に優しい。


そんな人達ばかりだからこそ、ここは温かい場所なんだ。


「あの……」


「ん?」


「あたし、どうしたらイイのかわからなくて……」


早苗や奈緒ちゃん以外の人にこんな風に自分の気持ちを零したのは、初めての事だった。


だけど…


乃依さんになら聞いて欲しいって思えたし、何よりも彼女なら信頼出来るって確信があったから…。