愛の雫

「……っ、最悪……」


その言葉を零した時、視線の先にある絨毯(ジュウタン)が滲んだ。


だけど…


泣いてしまえば、この感情を認める事になる。


だから、絶対に泣きたくなんてないのに…


「でも、好きなんでしょ?」


耳に届いた早苗の声が優しくて、不覚にも絨毯に丸い跡を付けてしまった。


違う……


そう言いたい。


大声で言って笑い飛ばしたいのに、口を開けばまた零れ落ちてしまいそうな涙のせいで、言葉が出て来なかった。