愛の雫

部屋の中に、苺ラテとココアの甘ったるい香りが漂う。


鼻をくすぐるその甘さだけで、何だかお腹がいっぱいになってしまいそうだった。


しばらく他愛のない話をしながら、何度もマグカップに口を付けていた。


ほんの少しだけほろ苦さを含んだココアは、あたしには甘さが足りない。


そういえば、最近カラメルミルク飲んでないんだよね……


そんな事を考えていた時、二杯目の苺ラテを飲み始めた早苗の口から本題を促す言葉が零された。


「……それで、話って?」