愛の雫

程なくして掃除を終えた早苗が戻って来たかと思うと、店が急激に混み始めた。


それを読んでいたかのように、店長もタイミング良く戻って来た。


週末だから忙しいのは当たり前だし、いつもの事だから慣れている。


だけど…


狭い店内を走り回るのは、それなりに体力が要るから結構きつい。


交代のスタッフが来た頃には、あたしも早苗もクタクタになっていた。


そのお陰でママの事を思い出してしまった事を忘れられたから、ちょうど良かったのかもしれないけど…。