愛の雫

いつも通りの時間にバイトを終え、早苗と一緒に店を後にした。


「店長と乃依さんってイイ感じだよね?付き合ってるのかな?」


「美男美女だし、お似合いだとは思うけど……」


「けど?」


早苗は、途中で言葉を飲み込んだあたしを促した。


「店長って結婚してるんじゃない?面接の日に、乃依さんが『奥さんに言い付けますよ』とか言ってなかった?」


「そうだっけ?覚えてないな〜」


頷いたあたしは、不満そうなままの早苗といつもの場所で別れた。