愛の雫

しばらくするとドアが開いて、さっきカウンターの奥のキッチンにいた男の人が入って来た。


「待たせちゃって、ごめんね。店長の馬場(ババ)です!」


店長は名乗りながら目の前の椅子に座り、あたし達を交互に見た。


「面接って言っても簡単な質問をさせて貰うだけだから、緊張しないで」


「あっ、はい」


あたしが頷くと、店長は早苗に笑顔を向けた。


「じゃあ、始めようか。履歴書は持って来た?」


あたし達は、バッグから履歴書を出して店長に渡した。