愛の雫

太陽が傾き始めた頃、あたし達はやっとファーストフード店を出た。


「結局、朝からずっと居座ってたね〜!」


伸びをしながら言った早苗に、あたしは苦笑を零す。


「迷惑なお客だよね!」


「でもちゃんとお昼ご飯も食べてあげたし、二人で売り上げに貢献したじゃん!」


「確かに!店員にしてみれば、早く帰れよ〜って感じだったと思うけど」


「あのおばさんなんて、ずっとこっち見てたもんね!」


早苗の言葉に吹き出すと、彼女も釣られるように笑った。