愛の雫

履歴書を買った後、またファーストフード店に戻って来た。


今度はドリンクだけ注文して、一番奥のテーブルに座って履歴書を書き始めた。


「早苗、どこまで書けた?」


「名前と住所だけ。てか、履歴書って色々書かなきゃいけないんだね……」


「うん。志望動機とか、どんな風に書く?」


「う〜ん……。無難に『カラオケが好きだから』とか?」


「適当過ぎだし!さすがにそれだけじゃダメでしょ!」


あたしがケラケラと笑うと、早苗がおどけたように笑った。