肩身が狭いと訴えてくるチームメイトもいたが、夏の予選で勝って鼻をあかすしかないと奮起させた。


 中には看過できない噂もある。


 なんでも校長と教頭が野球部を廃部にしようと画策しているとか、してないとか……。


 噂を流した奴の尻に蹴りを入れたい気分なのだが、怒りは練習で燃焼するしかない。


 不透明ではあるが、おれには自信があった。


 あれから水原と原西は練習が終るとランニングしながら“コンドラ”がある空き地に行って投球練習をしている。


 投手陣は万全。


 あとは打線なのだが……。