おれがアウトになった打球を捕球する際、柳沢がラインを踏んでいた。 それを水原がライン引きで修整しようとしている。 「おい、水原!そんなのはあとにしろ!」 おれがきつめに言うと、水原は照れ笑いを浮かべ、ライン引きをベンチの横に置いて駆け足でマウンドに戻る。 「どこまでライン引くのが好きなんだよ?」 おれは水原と軽く打ち合わせするために近づく。 「途中で切れてる白線を見ると気になっちゃって……」 「神経質な奴だな」