スクリューボールは定義が曖昧になるほど厄介な変化球といってもいい。
左ピッチャーが投げる球をスクリュー、右ピッチャーが投げた球はシンカーと解釈するのは間違いで、スクリューは落ちてシンカーは沈むという表現が一番理解され易いようだ。
「おまえの対角線上に食い込んでくるストレートと逆方向で勝負できる変化球があればピッチングの幅も広がる」
「キャプテン、スクリューの握り方わかります?」
「ああ、握りだけならわかるよ」
おれと水原はグランドの脇でピッチング練習を始めた。
実はスポーツニュースで、プロの左投手がスクリューを使ってクルクル空振りさせていく場面を見て、本やネットで調べ、いつか水原に教えてやろうと思っていた。



