おれはリビングの長椅子で横になりながら高校野球を観戦中。


 甲子園で試合ができる同年代をうらやましいと思いつつ、いままでプレイボールからゲームセットまで見たことがなかった。


 画面から選手の汗臭さと、じんじん伝わってくる応援団の暑苦しい雰囲気に苦手意識があった。


 野球部の奴らにこの告白を打ち明けるのは何年後のOB会になることやら。


 燦々と降り注ぐ陽射しを浴びながらプレーしなければいけない選手たちに“お気の毒”程度の感想しかなかったが、“うらやましい”と思うまで変化したのはいつからだろう?


 試合に負けてからかな?