中学時代に予選を勝ち上がって全道大会に出たことがあり、そのときの実績を信じてピッチャーを任せたが、春季大会の結果は散々で腐ってしまい、練習も休みがちになっていた。
「水原、本当にそんなことを言ったのか?」
昼休みにラインを引いていた水原が言う台詞とは思えず、確認してみる。
「はい」と水原は冷静に返す。
お昼までの態度は仮の姿だったようだ。
ピッチャーというポジションをやりたがる奴は目立ちたがり屋で自己中心的な性格が多い。
水原はピッチャーをやりたい一心で掃除やラインを引いていたのだろうか?
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