「もちろんです。あの場面、ぼくがもっと明確に指示をしていればよかった」 三浦が自分に言葉をぶつけて下を向く。 「終わってしまったものはしょうがない。結果的に抑えたんだから前向きに考えよう」 そんなに悔むことか?と思いながらも、おれは三浦を慰めた。 「渡辺には次の打席、どう責めたらいい?」 ゴリが三浦に質問する。 「カーブを投げるぞ、と見せかけてストレートで勝負できればいいんですけど……」 「ということは誘う程度にカーブを使えばいいのか?」