「不服なのか?」 「いえいえ、そんなわけじゃ……」 水原は胸元でバイバイするみたいに両手を小刻みに振って否定する。 その仕種にまたイラッとした。 「じゃ、また明日な」 水原のなんだかよくわからない違和感のあるやる気を感じ、おれは精一杯の優しい言葉をかけてやった。