「ええ、これくらいの高さのやつなんですが……」 おれは膝のところに手のひらをかざした。 「へぇ~知らなかったな」 「松永先生ならなにか知ってると思ったんですが……失礼します」 松永先生にしてみれば雲を掴むような話だったんだなと思い、頭を下げて諦める。 「いや、ちょっと待てよ……確かあの牧場主さんは病気で亡くなって、跡を継ぐ人もいなかったみたいだな」 「そうですか」 「牛を放牧しながら野球の練習を見るのが好きだったという話を聞いたことがあるような……」