バトンクッキー



「キャップテン、くじ運悪いわ」

 最終的におれに責任を擦り付けることによって、動揺は落ち着いた。


 いいさ、悪いのはすべておれなんだ。


「あの~キャプテン」と言って水原がおれの袖を引っ張る。


「なんだ?」


「やっぱり呪われてるんですよ」


「おれがなんとかするからそのことは一旦忘れろ」

 水原の脇腹に軽く肘打ちを入れた。


 おれと水原の奇妙な行動にチームメイトの一部は訝る。