「笑い話ですむように柳沢に話しておくさ」
おれは気さくに答えを言ったが、心の中では頭を抱えていた。
「ありがとうございます」
「おまえのアドバイスは効果がありそうだしな。それくらいはしてあげるさ」
「さすがキャップテン!」
三浦のおだての一言を笑顔で受けてから、おれは水原との関係を尋ねた。
「おまえと水原はいつから友達なんだ?」
「中学校2年生の夏……だったかな?港の空き地でドラム缶に向かってすごい球を投げてるのを見かけて声をかけたんです。そうしたら同じ学校で同学年ということがわかって話すようになったんです。残念ながらまだ一緒のクラスになったことはありません」



