「どうやって?」 「そのノートを使って」 「本気で言ってるのか?」 「今日の放課後、野球部の練習に顔を出しますので、よろしくお願いします!」 急にハキハキとした丁寧な態度になり、おれは意気込みに押されて頷く。 「それともうひとつ、キャプテンにお願いがあります」 「この際だ、なんでも言ってみろよ」 あとからドキッとされるようなことをされても困るし、おれは半分呆れながらも寛大な心で聞いてみる。