俺の名前は黒潮 啓祐。
元黒潮組の5代目組長だ。
5年の服役を終えた今は黒潮組…いや、暴力団や暴走族とかそういった物とは関わりを絶った生活を送っている。
みんなは暴力団…と聞いてどんなイメージを思い浮かべる?
喧嘩、脅迫、薬物。
あながち間違いじゃない。
俺が組長をつとめていた黒潮組もそんな連中をかきあつめた集団だった。
普通の暴力団と違うのはあくまで前科者のよせあつめであった事。
組員になる条件…それは二度と罪を犯さない事だ。
ただし、例外がある。
他の暴力団を消滅させる場合だ。
この世からヤクザ、暴力団、暴走族、そういった物を廃除するための《悪に対する暴力団》
それが黒潮組のモットーだった。
俺達黒潮家は初代組長から代々その思いを受け継ぎ、黒潮組を統括してきた。
俺達は初代黒潮組の組長を尊敬している。
自分の手を汚してまで悪の無い世界を作ろうとしていたからだ。
黒潮組の存在は俺の人生に大きく影響した。
特にあの日は…