やや失意に塗れて帰宅。
 玄関を開ける、と見慣れない靴。

――まあ、ここで生活して期間も経ってないので見慣れない靴ばっかりだけどさ。

 登山靴のような、トレッキングシューズっていうのかな?
 けっこうゴツイ靴。
 隼人くんの持っている靴では無い。
 お母さんの靴にしてはサイズが大きい。
 明らかに男物の靴だ。
 隼人くんの方を見ても『さあ?』といった様子。