イニシャルはKK

ちょっと感じの悪い男子が二人、目の前に現れた。

「も~、カノンちゃんったら、待ちくたびれちゃったよ~」

「ずっと待ってた俺たちの身にもなってよね?」

誰だろう?
こんな人、知らない…。

「おい、歌音!
どうした?何かあったのか?」

響吾の声が遠くで聞こえる。

「メイド姿、可愛かったよぉ~」

「俺たち専属のメイドになってよ」

いやだ…。
気持ち悪い。

「おい、歌音!
聞いてるのかっ?返事しろ!」

「うるさいなぁ~邪魔すんなよ」

ピッ。
簡単な電子音とともに電話は切られた。