イニシャルはKK

秋が近付いているとはいえ、9月末の校庭はまだ暑くて。

もしかしたら
響吾と一緒のせいかもしれない。

私はドキドキする鼓動を
響吾に知られたくなくて
悟られないように必死だった。


♪~♪~♪

携帯が鳴った。

私の休憩はおしまい。

もっと響吾の側にいたかったのにな…。

寂しい気持ちが伝わったのか

「帰りまで待ってるから。
しっかり働いてこいよ?」

そう言って笑うと
響吾は私を送り出した。