「私さっき中庭の彼に話し掛けたのよ」

「えっ!?」

前を向きかけた顔が再び勢い良く振り返る。

ん?何?

私まだ話し掛けた事しか言ってないけど…。

ラナの顔は明らかに焦っている。

怪しい…。

「何か私に隠してるでしょ」

「い、いいえ。私は何も…」


やっぱり怪しい。

顔引き吊ってるじゃない。

「ラナ!貴女私に隠し事出来ると思ってるの?」

いくつからの付き合いだと思ってるのよ。

ラナが何か隠してるなんて顔を見たら分かるのよ。