狭い部屋に招こうとするなんて、自分に呆れてしまう。





「狭いですけど、どうぞ。」


「お邪魔します。」


「今から作るので、テレビでも見てて下さい。」


「手伝いましょうか?」


「大丈夫ですよ。」





客人に手伝ってもらうわけにはいかない。





海堂社長をソファーに促し、紗衣を寝室に連れて行った。





ついでに、部屋着に着替えリビングに戻るとキョロキョロしてる海堂社長。





「すいません、狭くて…。」


「あぁー違うんです。狭くないですよ。明るい部屋だと思って…ジロジロ見てすいません。」





そんなお世辞いいんだけどなぁ。





「なんだか落ち着きますね。」


「そうですか?」


「はい。居心地いいですよ。」


「ありがとうございます。」


「女性の部屋に入ったのは初めてなんですが、やっぱり男と違って綺麗だし可愛らしいんですね。」


「……。」





女性の部屋に初めて入ったって………嘘でしょ?