社長のご指名

「こんなところで会うなんて偶然ですね。」





なんて白々く言う自分自身に笑いそうになる。





「本当ですね。海堂社長はお仕事ですか?」


「ええ、夜に商談があって。」





嘘なんだ、本当は商談なんかない。





「そうなんですか。お疲れさまです。」


「あの、お時間があれば話しでもしませんか?」


「大丈夫ですよ。今から部屋に行くので一緒に行きましょう?」





鳴海さんを知りたいとそう言ってしまったが、快く返事をしてくれた。





鳴海さんの泊まる部屋は俺と同じ階だったが、部屋が端と端で離れていた。





部屋の窓から街を見渡し、子供と一緒に歓迎してる様子。





2人とも可愛いな……。





ソファーに促され、話す事になった。





鳴海さんの子供は紗衣ちゃんと言って今は2歳と言っていた。





俺も自己紹介をしたら『さーくん』というあだ名を付けてもらった。