心がざわつくまま、園内を見回る事になった。





「ひゃー!!!」





最初にラクダを見た時に紗衣が発した言葉。





間近で見れたから驚きと興奮と感激が混じったんだと思う。





シマウマやポニーを見た時も同じ用に興奮してた。





「うえぇ……。」





ライオン、トラ、チーターと順番に見ていた時に突然ライオンが雄叫びを上げ、紗衣の体はビクッとなり半泣き状態で強く手を握って来た。





「らーおんこあいぃ〜。ガオゆったの〜。」


「ビックリしたねー。」


「らーおんやっ!モンモンみゆ!」





ライオンに吠えられたからこの場から離れたくて堪らない様子の紗衣。





「ままぁ、モンモンいくの〜。」





逃げ腰ながらもグイグイと手を引っ張り先へ進もうとする。





「あの、モンモンって…?」


「あー…猿の事です。家にある猿のぬいぐるみにモンモンって名前を付けてて、猿の事モンモンって言うんですよ。」