「どうされますか?」


「お願いします。」





またも海堂社長が答えてしまった。





「鳴海さん、いいですよね?」


「………はい。」





心配しすぎだよね……そうだよね、写真撮るだけなんだし…気にする事なんてないんだよね。





従業員の方にデジカメを渡し、撮ってもらう事にした。





「はーい、撮りますよー。」





紗衣は海堂社長が抱き上げたままで、私はその横に並んだ。





「はーい、OKですよ。」


「ありがとうございました。」


「こちらでよろしいですか?」





撮った写真を見せてもらい、はいと返事をした。





「お二人共美男美女ですよねー。周りのお客さんの注目の的ですよ。かっこいいパパと綺麗なママで羨ましいです。」





何を言い出すのこの人…。




今すぐ否定したいのは山々なんだけど、周りの目があるし、海堂社長を恥じ晒しにするわけにはいかない…。