ジリジリとクローゼットに追いやられてしまう。





「ね、ねぇ、紗衣は?」


「リビングでうさぎと遊んでる。」

「心配しちゃうから行かなきゃ、ね?」





スルリと通り抜けようとしたが、顔の左右に伸びた逞しい腕によって叶うことはなかった。





「話逸らすなよ。」


「なっ……もう、なに…。」





依然ニヤニヤした朔夜の顔が迫ってくる。





「俺の為に買ってくれてたの?」


「違っ…。」


「これから毎日夜が楽しみになるなぁ。まっ、夜も朝も関係ないけどな。」





悉く遮られ、誤解だと言えない。




もう―――全部、紫穂のせいなんだから。





『私達まだ23よ!いつなにがあるかわからないじゃない?そんな時、ヤダッ!どうしよう!ってならない為にもコレを持ってたほうがいいと思うの。』





なんて力説され、貰ってしまったTバックや紐パン達。





ご丁寧にブラもセットでガーターベルトまであったり……。